ここ数日、日経新聞の様子がおかしい。

いよいよ来週に迫った消費税の増税への対抗策として、人参の皮を食べることや、日用品の消費を抑えたりすることを推奨している。


一体、いつからこの国は戦時中になってしまったのでしょうか?日本は戦争で勝てなかったから、今でも欲しがってはいけないということなのでしょうか?一国を代表する経済新聞社がこのような論調を展開することに異常性を感じ、アホらしいとすら思います。
投資をするにも貯蓄をするにもまずは節約が必要であることは私も賛成です。まずは先立つものが無ければ資産形成などできるはずもありません。
ですが、私は必要以上の節約をするのはあまり推奨していません。必要以上の節約とは、例えば数円安い野菜を手に入れるために隣町まで自転車で買い物に出かけるような行為を指します。ハッキリ言って時間の無駄です。その時間を生産性のある行為に充てた方がよほど経済的に豊かになれるでしょう。
あともう一つ、必要以上の節約だと考えているのは、趣味や自分が価値観を見出せるモノに対する出費を断つことです。日経の記事では、『まずは買わないこと』と簡単に言っていますが、それが出来れば苦労しませんよね。自分が輝ける趣味に対する出費まで抑えて、何のために生きてるんですか?という状態です。この記事の筆者は節約のために『オタク趣味』を辞めたとありますが、そもそも彼にとってオタク趣味がその程度だったというだけでしょ。
オタク趣味に全力で取り組んでいる方々が現在の日本経済を回していると言っても過言ではありません。彼らからオタク趣味を奪えば、生きる希望を失ってしまうかもしれない上に、日本が誇るサブカルチャー文化の経済活動が冷え込んでしまう。そうすれば、ただでさえ安月給でこき使われているアニメーターやクリエイターはさらに搾取され続け、素晴らしい作品も生み出せなくなってしまいます。
オタクがアニメDVDを我慢するようになれば、自殺率の上昇・デフレスパイラルの発生・日本文化の衰退につながる可能性があります。あくまで極論ですが。
ちなみに、私の趣味は『株式投資』ですので、これからもガンガン株式投資にお金をかけていくつもりです。
人参の皮についても、どうだろうか?私はちなみに以前から野菜は極力皮ごと食べています。ですがそれは節約などではなく、たいていの野菜は皮の付近のほうが栄養価が高いからです。
ですが、考えてみてください。外皮まで食せる安全な無農薬野菜は、一般的な野菜よりお高いです。果たして、それを買ってまで皮ごと食べるのが節約なのでしょうか?
そもそも、農薬たっぷりの野菜ですら、高くて買えないなと思って買い控えている日本人の多さを考えれば、皮ごと食べて節約!なんて、誰に向けた記事だよ!って思います。
一国を代表する経済新聞が、これ以上国民の出費を抑えつけるような記事を出して、消費活動を冷え込ませ、デフレを推進させるようなことでは、日本の未来はないだろうと感じました。
このままでは、消費増税で真っ先に切り捨てられるのは、日経新聞そのものなのではないでしょうか。