アップル(AAPL)は18日、広報責任者であるスティーブ・ダウリング広報担当副社長が退社すると発表した。同社ではスマートフォン・iPhone(アイフォーン)の販売が伸び悩み、事業の方向性を見直している中での退社となった。ダウリング氏は2003年に同社に入社し、2014年から広報責任者を務めて、同社のブランド評価維持に取り組んできた。
アップルは今年6月にもiMac(アイマック)やiPhone(アイフォーン)など代表的な製品を手掛けたジョニー・アイブ最高デザイン責任者が退社し、新会社を設立した。アップルは今年に入ってから幹部の退社が相次いでいる。
また、米投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRK)でウォーレン・バフェット氏の側近の1人であるトレーシー・ブリット・クール氏が同社を退社し、自ら投資会社を立ち上げることも発表された。
ブリット・クール氏は2009年にバークシャーに入社後、2014年にはバークシャー子会社パンパード・シェフのCEOに就いた。同氏は、バークシャー退社に伴い、バークシャーから派遣されていたクラフトハインツ (KHC)の取締役も退任する模様です。
さて、アップルやバークシャー・ハサウェイといった大企業で、幹部クラスの社員の退社が相次いでいるようだが、これらの企業の事業優位性はこれからも変わらないのだろうか? 私は、この先どうなるかわからないがすぐに大きな影響は出ないだろうと考えています。
米国の優良企業が繁栄し続けるために、やはり優秀な経営者は必要であり、その経営者を支える優秀な幹部社員も重要であることは紛れもない事実です。過去にコカ・コーラ(KO)が、暗黒期を迎え、長期間低迷したことがありました。

その理由としてもっとも大きかったのは、紛れもなく愚かな経営者の影響です。コカ・コーラは一時期愚かな経営者の下で、自身の事業の優位性を放棄して『事業の多角化』に着手し、見事に失敗したという過去があるのです。
こういった事例があるため、経営者や役員には優秀な方が揃っている必要があるのです。それは確かなのですが、退社する彼らの後任の役員が優秀か否か、我々には今のところ判断する材料が欠けています。ですから今後の彼らの実績が各社の業績に期待といったところでしょうか。
ただ、私の個人的な意見としては、アップルやバークシャーハサウェイといった超一流の企業の幹部に就任する人間が優秀でないなんていう可能性はかなり低いのではないでしょうか。
先日、ソフトバンクG(9984)の将来は安泰だという記事を作成しました。

それは、日本という国の中ではトップクラスに優秀な社員が集まっているのがソフトバンクGという企業だと確信したからであります。企業としても名前が通っており、社員の優遇も良い大企業には当然ながら優秀な社員が集まります。その中でも選りすぐりの超優秀な社員が役員となるのです。
アップルやバークシャーハサウェイに集まる社員や役員が無能なバカばかりだと思いますか?私はそうは思いません。どれほど優秀な役員が退社したとしても、次期役員の方も有能である可能性が高いです。つまりはアップルやバークシャーハサウェイが今後も優秀な経営陣の下で成長し続ける可能性は高いだろうということです。
一時的には、株価が低迷する可能性も大いにありますが、そういう場面で買い増しをし続けることが長期投資家にとって大きなリターンをもたらす源泉となるのではないだろうかと思います。