相談者の方は39歳の共働き主婦。生活費は月30万円ありますが、足りずに貯蓄を取り崩すことも多く、このままだと不安で子どもも作れないとのこと。相談者の方は派遣社員、夫は自営業のため、ボーナスは無く、リカバリーが難しいです。貯蓄もわずかしかない上に夫は40歳を超えているのでそろそろ老後の準備をと思うのですが…ムダな支出はできるだけしていないつもりなので、どこを改善するとよいのかわかりません。黒字家計にするには、どのようにすると良いでしょうか。
・女性、39歳、既婚(夫:41歳、自営業)
・職業:派遣社員
・手取り世帯月収:38.2万円
(夫:約23万円、妻:15.2万円)※夫は自営業のため変動あり
・貯蓄 150万円
【支出の内訳(33.7万円)】
・住居費:10万円
・食費:9万円(外食は少なめ、妻ランチ代2万円含む)
・水道光熱費:1.6万円
・通信費:1.6万円
・保険料:なし
・日用品代:1万円
・医療費:1.8万円(サプリメント代含む)
・教育費:1.5万円
・交通費:0.9万円
・妻の小遣い:なし
・娯楽費:3.5万円(夫のゲーム課金)
・その他:2.8万円
一見しただけでわかる通り、ご本人は無駄遣いしていないとお考えのようですが、かなりの無駄遣いが見て取れます。
2人で食費9万円は多すぎる
まず問題なのは食費ですね。ご夫婦2人だけにも関わらず食費が9万円と言うのは少しかかり過ぎではないでしょうか。妻のランチ代2万円を含むと言うことですが、ご夫婦で生活しているなら昼食はお弁当を持参して節約に励むべきです。毎日というのは厳しくても週に3回お弁当を持参することでランチ代は単純計算で半額の1万円かそれ以下に抑えることができるはずです。それ以前に食費は一人暮らしで3.5~4万円の水準ですが、二人暮らしだと、安い食材をまとめ買いする効果が大きくなるため、6.5~7万円くらいで抑えることができるのではないでしょうか。今の体質のままでは食べ盛りのお子さんが増えた場合、食費がさらにかさむだろうことから、最低でも7万円には抑えていただきたいところです。
ゲームに課金してんじゃねえよ
2つ目は娯楽費の3.5万円です。そのほとんどが夫のゲーム課金ということですので、即刻やめさせるべきです。3.5万円はあなた方の収入のおよそ1割です。バカにできない金額です。名著・『バビロンの大富豪』では、お金持ちになりたければ『収入の1割を取っておいて財布を膨らませること』から始めることをオススメしています。ゲーム課金を辞めさせればそのまま丸々貯蓄に回せるので即刻やめさせましょう。
固定費である通信費も削れます
通信費は2人で1.6万円ということですので1人あたり8千円。これはおそらくキャリア契約のスマホを利用されているのでしょう。こちらもMVNOを利用することで2人合わせて6~7千円程度まで抑えることができます。節約を意識している方は当然のようにMVNOを利用していますのですぐに切り替えをすることをオススメします。
家計を見直した結果
【支出の内訳(33.7万円→27.3万円)】
・住居費:10万円
・食費:9万円→7万円
・水道光熱費:1.6万円
・通信費:1.6万円→7千円
・保険料:なし
・日用品代:1万円
・医療費:1.8万円(サプリメント代含む)
・教育費:1.5万円
・交通費:0.9万円
・妻の小遣い:なし
・娯楽費:3.5万円(夫のゲーム課金)→0円
・その他:2.8万円
家計を見直した結果、無理なく6.4万円の節約になりました。本当はサプリメントを含む医療費や教育費も見直しが必要だと思うのですが、医療費はかさんでいくものですし、教育にはお金をかけるべきだと思うので、活用できている限りは下手に減らし過ぎるのは良くないです。
さて、今回削減した6.4万円ですが、夫は自営業者とのことですので、iDeCo(個人型確定拠出年金)の毎月の掛け金額上限は6.8万円となります。毎月節約した6.4万円をiDeCoで運用することをオススメします。ただし、現状が赤字会計であったということを鑑みると、毎月拠出できる支出は本来30万円であるとも言えますので、30万円ー27.3万円=2.8万円の黒字になったとも言えるでしょう。なので無理のない範囲で行うのであればつみたてNISAを活用して毎月上限近くまで優良な投資信託へ積立投資をすることもオススメできます。老後への準備はぜひ税制上有利な制度をご活用していただくのが良いかと思われます。