以前、『現役米国株投資家が教える投資初心者におススメの名著』という記事で『バビロンの大富豪』を紹介しましたが、株式投資を始める前におススメな著書はまだまだございますので、今回も1冊おススメの名著をご紹介したいと思います。
今回紹介する本も、投資本というよりはいかにして富を築くかというヒントになるタイプの本です。
となりの億万長者は1995年頃の米国で100万ドル以上の資産を持つ人500人以上にインタビューしさらに1,000人以上にアンケート調査をし億万長者が億万長者となった理由を統計した内容をまとめた本です。
一貫して述べているのは
①「収入の範囲内の支出で生活をすること」
②「見栄を張るためのお金は不要だということ」
の2点です。
収入の範囲内の支出で生活をすること
これは当たり前のことですが、億万長者からのアンケートをまとめたデータから導き出されたということでとても説得力があります。 バビロンの大富豪でもあったように、収入の一部は初めからなかったものとして取って置き、残っている分で生活をするという習慣がなによりも大切です。 私が印象に残った言葉があります。
金持ちの特徴を三つの言葉で言い表わせば、 倹約、倹約、倹約 である。
世界トップクラスのお金持ちであるビル・ゲイツは、大変な倹約家で、ランチタイムには自分でクーポンを持参してマクドナルドの行列に並ぶそうです。 ビル・ゲイツですらそれだけ倹約をしているのですから、我々も見習う必要がありますよね。
見栄を張るためのお金は不要
本書では、高収入だからといって必ずしも資産が多いとは限らないことがデータとして表されています。というのも、収入が増えればそれだけ支出が増え、特に高収入として知られている医師や会計士といった職業に就いている人は高級住宅地に住み高価なスーツや時計といった消費財にもお金がかかります。
これらはすべて必要経費ではなく、ただ単に「見栄を張るためのお金」、簡単に言えば無駄遣いです。 必要のないものにお金を浪費するため、収入が高くても資産を築くことができないのです。 他にも、「億万長者は親の資産に左右されない」、「親の経済的援助は子供の人生を奪うことになる」など、遺産相続や経済援助で億万長者になった方は少数派だということも実証されています。 総じて言われていることは金銭的に「自立」することが大切だということです。 これは自分でお金を稼ぐということだけでなく、支出の無駄も省くことが出来て初めて、本当の「自立」です。つまらない見栄を張らず、セルフコントロールすることが必要です。 投資家のみならず、金銭的に困窮しているという方にはぜひ一読していただきたい一冊となります。