いよいよ明日、6/28(金)に日本で初めてのG20大阪サミットが開かれます。奇しくもG20開催日の28日には関西地方に台風3号が上陸する可能性も示唆されており、世界情勢の不安定さを表しているかのようです。会場となるインテックス大阪は私も新卒の就職説明会で1度行ったきりなのですが、周りを海に囲まれた人工島のため、台風が直撃した場合かなり荒れるのではないかと思います。
今回のG20の注目はむしろG20後の米中首脳会談にあり、トランプ米大統領は26日、米FOXビジネスのインタビューで、20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)に合わせ29日に予定している中国の習近平国家主席との会談で貿易協議が不調に終われば、制裁関税「第4弾」として「10%を課す(ことから始める)可能性がある」と指摘し、引き上げを示唆して中国に圧力をかけました。
ムニューシン米財務長官はCNBCとのインタビューで26日、米中通商交渉が「90%完了している」とし、米中首脳会談でも一段と進展することが可能であると自信を示したものの、残りの10%に不安視をする見方が強く、バンク・オブ・アメリカメリルリンチが投資家を対象に実施した調査によると、回答者の3分の2が今週開催される米中通商協議での合意はないと見ていることが明らかになりました。実際、私も今回合意に至るなどとは一切考えておらず、7月の始めから株式市場は一段と調整が入るのではないかと考えております。(あくまで個人の感想です)
米中が交渉を再開することに意味があり、長期に渡った米中貿易摩擦が短期間で解決するとは考えられません。
このような不安定な情勢の中、いよいよリセッションの足音が聞こえてまいりました。この10年間でNYダウは7,800ドル台から26,500ドル超えと3倍以上の上昇を見せたことから、本格的なリセッションでは株価は半値近くまで暴落してもおかしくないという認識を持っておく必要があります。

事実、NYダウは2007年に13,000ドル台後半まで上昇後、リーマンショックの影響で7,800ドル台とおおよそ40%もの下落に見舞われたことになります。現在の水準から40%下落すれば、NYダウは16,000ドルくらいまで調整するということになります。株価指数でそれだけの下落をするのですから、個別株を見ればもっと大きく下落するところもあるかもしれない。という覚悟は持っておかなければなりません。
とは言え、米国株式市場のリセッションは台風と同様に一過性のものであり、2009年の底値からわずか4年後にはリセッション前の最高値を更新しています。今の株式市場は日照り続きの状態ですがいずれ嵐に見舞われるでしょうし、その嵐もいずれは止むでしょう。我々個人投資家はどんな状況であっても優良株へ投資をし続け、雨の日も晴れの日も、株式市場に居残り続けることを心がける必要があります。