私がおススメしているのは、米国株の中から、長期保有する価値のある超優良企業をいくつか探し出し、継続投資をするという手法です。ですが、超優良企業を探すには、ご自身で決算内容を分析して銘柄決定をしなければなりません。(銘柄決定にご興味があれば、こちらの記事をご参考ください。)
私は普段サラリーマンとして都内のIT企業で経理をしていますので、ある程度決算の読み方などは理解しているつもりです。しかし、中には数字を見るのもキライだとか、個別株を分析している時間は無いといった事情をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。(とはいえ、投資家としては決算書を読める方がいいとは思いますが…)
そんなお忙しいあなたでも長期投資を前提とするのであれば、お金持ちになる方法があります!それは、S&P500に連動する投資信託、ETFに積立投資をするというものです。
S&P500とは?
S&P500とは、NYダウと並ぶ米国株の株価指数で米国を代表する500社で構成されています。S&P500を構成する銘柄には、アップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)などの世界的な超優良企業が含まれており、言うなれば米国株のオールスターのような存在です。S&P500に連動する投資信託やETFを購入すれば、これらの超優良企業すべてに一度に分散投資することができるという訳です。
投資信託とETFの違いとは?
まずは簡単に、投資信託とETFの違いについて簡単に説明いたします(そんなの知ってるよ!という方は コチラでおススメのETFと投資信託を紹介していますので、ぜひお読みください)。
ETFは日本語では上場投資信託と言います。その名前の通り、投資信託の一種ではあるのですが、証券取引所に上場をしているため、投資信託とは異なる性質を持っています。
– | ETF | 投資信託 |
取引所 | 上場 | 非上場 |
取引できる時間 | 証券取引所が開いている時間ならいつでも |
リアルタイム売買は不可 (毎日基準価格が変わる) |
売買の価格 | 希望している価格での売買が可能。 |
ファンドの基準価格は取引終了時点で決まる。 指値での注文は不可。 |
購入方法 | 市場にて指値や成行など株と同じように購入できる | 販売会社にて基準価額をもとに算出されて購入 |
コスト |
売買手数料は証券会社の手数料によって異なる。 信託報酬は投資信託より安いことが多い。 |
購入時の手数料は無料のものが存在する。 信託報酬はETFより高め。 |
分配金の扱い | 個別株の配当金と同様、分配金を一度受け取る必要がある。 | 分配金を受け取らずに、再投資することが可能。 |
思いつく限りではこれらの違いがあります。
ETFのメリット・デメリット
メリット
・株式市場が開いている間であれば、好きなタイミングで取引ができる
・信託報酬が安い
デメリット
・売買手数料がかかる
・自動で買付は出来ないので、買い忘れるリスクがある
・1株あたりの金額でしか投資できない
投資信託のメリット・デメリット
メリット
・売買手数料が無料な商品が多い
・設定した時期に自動買付ができるので完全自動化が可能
・毎月設定した金額を無駄なく投資することができる
デメリット
・信託報酬が高い
・自分で取引のタイミングを選ぶことはできない
こうして比較してみるとそれぞれのメリットとデメリットが相反するような感じだと思います。
また、先ほどの表の一番下に記載した分配金の扱いについては、どちらがメリットかと一概には言えないため、比較には載せていません。
分配金を受け取るか、自動再投資するか、という観点でETFと投資信託のどちらを選ぶか決めてもいいかもしれない
先述しましたように、ETFは分配金を受け取り、投資信託は自動で分配金を再投資することができます。なぜ、どちらがメリットかと一概に言えないのかというと、ETFに投資をして分配金を受け取ることができれば、源泉税は差し引かれてしまいますが、現金を受け取ることはできるため、用途が自由になります。受け取った分配金を元に別の個別株を買い増しすることも可能です。一方、自動で分配金を再投資することができれば、分配金に税金がかからないため有利ですが、再投資先がその投資信託に限られてしまいます。
どちらも一長一短であるため、ご自身の好みに合わせてETFか投資信託かを選択されるのも良いかもしれません。
おススメのS&P500に連動する投資信託とETF
結論から申し上げますと、S&P500に連動している商品であれば、どれを買っても間違いありません。ですが、その中でも特に私がおすすめする商品をいくつか挙げていきます。
おススメのETF
①バンガードS&P500ETF 投資信託(VOO)
②iシェアーズS&P500ETF 投資信託(IVV)
③SPDR S&P500 ETF(1557)
①VOOと②IVVを選んだ理由はズバリ、現時点で信託報酬が最も安いETFだからです。
その信託報酬はどちらも驚きの年0.04%!100万円分保有していてもかかるコストは400円です。③SPDR S&P500 ETF(1557)の信託報酬は年0.0945%となっているので、100万円につき945円のコストがかかる計算です。長期投資と考えた時、たった数百円の差であったとしても、パフォーマンスに少なからず影響を及ぼしますので、必要経費はできるだけ少ないに越したことはありません。
とはいえ、③SPDR S&P500 ETF(1557)は東証に上場しているETFですので、日本円で取引可能な上、昼間に取引することが可能というメリットがあります。
手数料も海外ETFであるVOOとIVVの方が高く設定されていますが、SBI証券でNISA口座で売買することで、海外ETFの購入手数料を無料にすることが出来ます。
私も、複数の個別株+VOOへの投資を継続しており、NISA口座でVOOを買付することで手数料を無料にしています。
おススメの投資信託
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
S&P 500連動の投資信託を選ばれるのであれば、この記事を書いている時点ではeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)一択になるかなと思います。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、信託報酬が0.16%と、投資信託としては圧倒的に安い信託報酬を誇るばかりでなく、つみたてNISAとiDeCo(個人型確定拠出年金)での運用も可能(iDeCoでの取り扱いはSBI証券、マネックス証券)となっております。
投資信託派のあなたはぜひ、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を購入してみてはいかがでしょうか。
投資に時間はかけたくないけど、お金持ちになりたいなら
毎月一定の金額をS&P500に連動するETFや投資信託に長期投資する。驚くほど単純な投資方法ですが、バカにしてはいけません。
実際、アクティブファンドを運用しているファンドマネージャーと呼ばれる金融のプロですら、ほとんどがS&P500のリターンに勝つことができません。ファンドマネージャーは投資で利益を上げ続けることが目的なのではなく、一時的でも莫大なリターンを生み出し、運用している投資信託を顧客が買ってくれることで信託報酬の最大化を目指すことが目的です。
ファンドマネージャーはある一定の期間、市場平均を上回るリターンを出すだけで良く、何十年も続けて市場平均をアウトパフォームしているファンドマネージャーはほんの一握りでしょう。ですので、そのようなアクティブファンドに長期投資をしたところでほとんど報われません。
ですので、自分で個別株の分析をするような時間がないという多忙なあなたがお金持ちになるにはS&P500に連動するETFや投資信託に投資し続けるのが最適解と言えるでしょう。